実家の岐阜でゆるゆるとしているこうせいです。
さて、今日は科学と戦争というテーマで書きます。
暇すぎて、映像の世紀をYouTubeでみているのですが、「極限への挑戦」の回は科学者の端くれとして考えさせられる内容でした。
戦争と科学の進歩
戦争は科学の進歩とともにあるということをまざまざと感じました。
- ハーバーの窒素固定
- エジソンの電気
- フォードの自動車
- ライト兄弟の飛行機
- ノーベルのダイナマイト
- ガトリングの機関銃
- アインシュタインのE=mc^2の概念
- キュリーのX線
第一次世界大戦の前後やその最中に人類の科学技術は大きく発展しました。
それまでは、白兵戦による戦い方が一般的でしたが、機関銃の開発により塹壕を用いた消耗戦に戦い方が変わります。そこに戦車が開発されることにより塹壕を乗り越える術を身につけ、さらにハーバーにより開発された毒ガスにより塹壕は意味をなさなくなります。
ハーバーは、毒ガスを開発することが戦争を早く終わらせて結果的に多くの命を救うという発想の元、毒ガスの開発をしました。しかし、これをアインシュタインは大きく非難しました。
また、機関銃を開発したガトリングも一人で何十人分の弾丸を発射できる機関銃を開発することが多くの兵士の命を救うことに繋がると考えていたようです。
なんで毒ガスや機関銃を開発することが命を救うことになると考えたのかはなはだ謎ですが。。。
でも、冷戦時代や現在でも核ミサイルが抑止力になっているという捉え方もできなくなはないので、発想としては似ているのでしょうか。
ノーベルはダイナマイトの戦争利用で得た莫大な資産でみなさんもご存知のノーベル賞を設立し、科学の平和利用を促進させようとしました。ダイナマイトによって、多くの命が奪われてしまったことへの罪の思いもあるのでしょう。しかし、ダイナマイトもトンネルの製造や鋼鉄の採掘などの利用であれば大きな力を発揮したのも事実です。
アインシュタインのE=mc^2の概念により、原子には莫大なエネルギーが秘められていることが示唆されました。
この概念が後の原子力爆弾の開発に繋がっていきます。
これらの事実を通し、人類の能力を超えた力をもたらす科学を創造する者の責任を大きく考えさせられました。
しかし、
- ハーバーの窒素固定により窒素肥料が開発され食糧生産が飛躍的に向上したこと。
- エジソンにより夜でも人類が活動できるようになったこと。
- 車や飛行機により人類のの上欲を超えたスピードで移動をすることが可能になったこと。
- 原子力発電により電力が供給されている事実があること。
- X線によりレントゲンによる画像解析ができ、人間の目では見えない世界が見えるようになったこと。
これらの功績により今日の文明的な生活の礎が築かれたのも事実です。
映像で戦争を知り、科学技術の明と暗の部分を知りました。
これからの時代も大きな変革が来る
80年前の技術と今の技術で一番大きな違いはなんでしょうか
僕は、コンピュータと分子生物学だと思います。
コンピュータや人工知能の誕生、発展により人類の頭脳を超える世界の実現がすぐそこまで近づいています。
また、分子生物学の発展により、生命の設計図である遺伝子を人の手で改変できるようになりました。
中国では既に遺伝子を人為的に改変させた赤ちゃんを誕生させるという現時点ではしてはならない大きなタブーを既におかしています。
戦争に科学技術が利用され、大きな過ちを助長することになった過去を忘れずに、今後生まれる科学技術を人類の共通の利益のために活用する枠組みを作ることも並行して行うべき重要なタスクだと思いました。
ハーバーの窒素固定、ライト兄弟の飛行機、ノーベルのダイナマイト、アインシュタインのE=mc^2の概念などの科学技術が戦争に利用された過去をみて、科学技術の適正利用もきっちり考えることも科学者の責任なのかなと。
— 中村恒星/Food Tech (@kkkkosei777) 2019年8月13日