「人生の最後の瞬間に選ばれる商品を創る」
この価値を心から感じ始めています。
今から書く、エピソードは実際にandewを販売する中で起きた出来事です。
とある日、札幌オフィスのポストを開けるとひとつのお手紙が入っていました。
手紙の差し出し元は、ひとりのおばあちゃんでした。
その手紙の中には、
食が細くなった夫のためにandewを買ったが、自宅に届くまでの間に亡くなってしまった。
今は、チョコを仏壇に飾って、仏壇をに話しかけながら食べています。
と書いてありました。
この手紙は、2022年の3月にいただきました。
実は世界一やさしいチョコレートandewですが、2022年の2月14日にNHKのあさイチに取り上げていただき、サイトアクセスが急増したおかげで、andewの一部商品の配送に遅れが生じてしまいました。
この方にも、お届けするまでに、通常より2週間ほど遅れたお届けになってしまいました。
もし、通常通りに配送できていたら、旦那さんは、亡くなる前にandewを食べることができたのかな。。。
と手紙を何度も読み返しながら考えていました。
ただ、この手紙を読み、後悔と申し訳ない気持ちとともに
「人生の最後になるかもしれないときに、選んでいただける商品を作ろう」
という気持ちが、ふつふつと湧き上がってきました。
ブランドをリリースしてから、3年ほど。
起きている間は常に仕事のことを考えて、苦しい時は何度もあり、一度も楽になったことはありませんが、中村が創った商品で笑顔になれました という方が少しでも増えるといいなと思って、日々目の前のやることに向き合っています。
本当に世の中に必要な商品ってなんだろう?
と最近ふと思うことがあります。
僕も毎日さまざまな物を買い、消費しています。
ただ、どうしても欲しくて買っているものってどれくらいあるのかなと、そういった視点で考えると、絶対に欲しいと思って買っているものってあまりないなあと。
もちろん、日々生活していくためには、相対的な評価による選択も必要ですが、やはり商品を創る者としては、「これじゃないと絶対にダメ」、そう言ってもらえる唯一無二の商品を創ることが喜びに繋がるなと。
自分が作っている、商品、サービスに対して、「絶対ほしい」と思ってくれる人がどれくらいいてくださるか。
この視点を大事にサービスを展開していきたい。
そう思った、一通の手紙でした。
亡くなったおじいさんが、天国でおいしくandewを食べてくれていることを願っています。