薬学生から医学生、そして医師へ

薬学部から医学部に学士編入した医師によるブログ。初期研修医として日々研鑽中。実はチョコ屋さんでもあります。

皮膚難病、表皮水疱症の「今」

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こんにちは!こうせいです!

今日は、表皮水疱症という難病について紹介します。

 

僕は以前、皮膚難病の研究をしていらっしゃる北大の皮膚科の先生を訪ねました。

その時に、たまたま表皮水疱症の患者会の会長さんが札幌に住んでいらっしゃるということで繋げていただいたのが、僕が表皮水疱症を知ったきっかけです。

 

そして、患者会の会長の宮本さんと何度も話を重ね、今までの患者会には取り入れられてこなかった先進的な取り組みをしていこうということになっています。

 

(↓表皮水疱症HP)

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昨日も表皮水疱症の患者会の事務局を訪れ、とあるビデオを見ました。

幼い男の子が表皮水疱症と闘っている特集でした。

皮膚がはがれ落ちることによって真っ赤になった身体、指の皮膚の癒着により指がなくなってしまい不自由を強いられる生活。

 

必死に病気と闘う男の子の姿がそこにはありました。

 

(↓僕が実際にみたものとは異なりますが、アップされていたので載せます。5分5秒ほどから患者会の会長の宮本さんも出ておられます。)


8 EB病

 

(↓アメリカの表皮水疱症患者会にアップされている動画です。少しでもいいのでぜひご覧ください)

 

 

表皮水疱症とは、遺伝的な要因により皮膚が簡単に剥がれ落ちてしまう難病です。

皮膚は私たちの体を外界から守るものであり、それが簡単になくなってしまうと考えるとおそろしいことですよね。

根本的な治療法は現在ありません。

 

この病気の患者さんは皮膚がただれ落ちてしまうので、皮膚代わりの毎日のガーゼ交換は欠かせません。

しかし、ガーゼ交換の際に大きな痛みを伴います。

 

また近年、このガーゼが保険適用となり、患者の経済的な負担は減少しましたが、それまではガーゼ代だけで月10万円ほどの出費が伴っていました。

 

一般の方々が認識する「ガーゼ」と表皮水疱症の患者会にとっても「ガーゼ」は同じ「ガーゼ」でも全然立ち位置が違います。

 

表皮水疱症の患者さんにとって「ガーゼ」は命を守るものなのです。

 

「その認識を国に訴えるだけでも、相当の労力を要した」

と、宮本さんはおっしゃってしました。

 

幹細胞を用いた根本的な治療法が開発されつつあり、次の目標はその治療法を実現にもっていくことだそうです。

 

 

僕は、宮本さんと出会ったことで、この病気の現状と問題点を知ることができました。

でも、もし北大の皮膚科に話を聞きに行かなかったら、宮本さんと出会うことはなく、この病気のことを知ることもなかったでしょう。

 

表皮水疱症だけでなく、こういった現状にある病気はたくさんあります。

しかし、その中でいくつの疾患が世の中に現状を伝えきれているでしょうか。

全く伝わっていない疾患がほとんどだと思います。

 

僕はこの分野の情報発信の仕方を変える価値は大いにあると感じていますし、変えるべきだと思っています。

むしろなぜまだ変わっていないのか不思議なくらいです。

 

誰かがこの現状を変えなければいけない。

 

 

僕は、患者さんたちと一体となって、世の中に埋もれてしまっている難病という世界のニッチな情報を、新しい形で世の中に発信していき、社会と難病を繋ぐ情報のパイプ役を目指します!