こんにちは!
今日も朝から着々と研究を進めているこうせいです。
分子生物学の実験も始めて、かれこれ9カ月ほど経ちます。
有機化学との違い、共通点が見えてきたり、おもしろいデータが出始めたり少しづつ面白くなってきました。
分子生物学の知識と有機合成化学の知識が僕の頭の中で融合する日はいつかなーなんて楽しみにしながら研究してます。
さて、前置きはこのくらいにしといて、今回の記事ですが
「僕がなぜ難病患者のQOLにフォーカスするのか」
について書きます。
特に「治療」ではなく「QOL」というところがポイントです。
QOLという言葉を皆さんは聞いたことがあるでしょうか。
QOL=Quality Of Life
日本語にすると「生活の質」という意味です。
人が生きる上で、ただ生きるだけでなく、どうやって生きるかは必ず考えなければいけないことです。
人はただ生きればいいというわけではないということです。
誰だって幸せに、快適に生きたいものです。
当然と言えば、当然ですが非常に大事なことです。
難病患者さんのQOLはどうか
僕は今までさまざまな難病患者さんとそのご家族にお会いしてきました。
いろんな症状、いろんな状態の患者さんにお会いしました。
その中で思ったのが、
「医療の発達により難病患者さんでも命を繋ぐことができる可能性が高くなっている」
ということ。
これ自体は本当に素晴らしいことです。
たくさんの医療者、研究者、医療機器メーカーの方々の頑張りがたくさんの難病患者さんの命を救っています。
僕自身も、心臓病から救っていただきました。
医療の発達のおかげで今の僕があります。
ここだけ見たら、何も問題がないように感じます。
しかし、より深く患者さんやそのご家族と関わることで見えてきたのは、
「患者さんは生きるということが大変」
だということ。
これだけだと語弊があるので補足しますが、
医療の発達により、亡くなる患者さんを少なくすることができた。
しかし、その先の難病患者さんをフォローする制度や社会の成熟が、医療の発達に比べてかなり遅れています。
それも、かなりです。
僕のように健康な身体があって、おいしく食べ物が食べれて、目が見えて、音が聞こえてという人間にはわからない苦労が患者さんにはたくさんあります。
どうやって解決したいのか
しかし、世の中のみんながこういった患者さんや、障がいを持った方の苦労を理解しろというのは無理な話だと思っています。
僕にとっても患者さんの苦労は想像でしかなく、
「ここに段差があったら大変だろうな」
「こういう製品があったら楽だろうな」
という「だろうな」の領域を突破するのは大変なことでしょう。
そこは丁寧に丁寧に患者さんと対話を重ねていくことが大事だと考えています。
そして、今よりももっと医療者が治療だけでなく、製品やサービスといった面からも患者さんや障がいをもった方のQOLにアプローチしていくことが重要だと考えています。
医療職だけでなく、介護職の方もそうでしょう。
職種でくくるというおおざっぱな議論になりますが、僕が将来なる医師であれば、疾患についての理解はかなり長けているはずです。
その理解を治療だけでなく、QOLにも向けていく。
もちろん、治療における日々のケアをしてる看護師さん、運動機能のプロの理学療法士さん、生活のサポートをする介護福祉士さんなどいろんな方との専門知識を出し合えばもっと深い話ができるはずです。
そして、そういった人たちが具体的な技術をもっている企業と連携する。
素晴らしいことだと思います。
医療者の新たな医療への関わり方を創出していきたい。
そう思っています。
来週から始まるMakersを通して、今は抽象的なままの中身を詰めていきたいと思っています。
がんばりますよ、僕。